Home » Uncategorized » 四十肩?五十肩?六十肩?七十…?

クリニックブログ

  • 2025年8月25日
  • 2025年8月26日

四十肩?五十肩?六十肩?七十…?

腕を上げようとして「アイタタタ…」
髪を束ねようとして「アイタタタ…」
棚の荷物を取ろうと「アイタタタ…」

俗に言う「四十肩」あるいは「五十肩」は、比較的多くみられる疾患です。

ん?
「四十肩」と「五十肩」って違う病気? 40代や50代にしか起こらないの?

四十肩も五十肩も、病態としては同じです。
「肩関節周囲炎」と呼ばれる一連の症状の俗称でございます。

(英語では “frozen shoulder” = 凍り付いた肩、と呼ばれておりまして、そもそも年齢区分などは存在しません)
70歳でも80歳でも、逆に20代や30代でも起こりえます。

ちょっと詳しめに言うと
肩関節(肩甲骨と上腕骨の連結が作る球関節)の周りには、様々な腱や靭帯が入り組んでおりまして
肩峰上腕骨間の第二肩関節、肩鎖関節さらに肩甲上腕関節や胸鎖関節を巻き込んで
複雑な動きをしますが、この動きをつかさどる中心が “rotator cuff” =回旋筋腱板とよばれるもので
肩関節を取り巻く4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱の総称でございます。
この部分に何らかの理由(加齢による変性に軽微な外傷が加わった、など)で炎症が起きると
内部での腫れ(浮腫)などを伴い、血管透過性の上昇や炎症細胞、サイトカインの働きにより
痛みや機能障害が出現し、局所浮腫(圧の上昇などを伴う)による悪循環を呈する、と考えます。

この「腱板」や、その周囲の「肩峰下滑液包」や二頭筋腱、関節のパッキンである関節包などに
何らかの理由で「炎症」が起こり、結果として起きる不具合、つまり肩関節周囲の痛みや腫脹
さらには水腫(水が溜まる)、機能障害等々~これが四十肩、五十肩の本質です。
炎症が起こる「何らかの理由」は人ぞれぞれで、腱板の部分断裂だったり、関節包の小断裂だったり。
(まれにレアな、好ましくない病態も含まれるので、ちゃんと病院で診てもらってね)

四十肩、五十肩というのは、例えば「エンジンの不調」みたいな言い回しで
その不調の要因である「炎症」は、エンジンでいうと「燃焼不良」なわけで
その炎症を起こす要因が腱板損傷だったり、関節包断裂だったり、石灰化だったり。
これはエンジンでいうとプラグ不良やシリンダーの摩耗だったりオイル不足だったり、と。
(※近年は腱板断裂などは狭義の「肩関節周囲炎」に含めない傾向ではありますが)

ただし、稀に「やばい」病態が含まれていることがあります!
五十肩だと思っていたら…えっ!!

そんな状況に陥らないように、ちゃんと医療機関を受診しましょうね。
医者は、医学はガチですから。

しま整形外科
医師
四戸 隆基
診療内容
整形外科 リウマチ科 リハビリテーション科
住所
〒502-0913
岐阜県岐阜市東島2丁目9番8号
アクセス
岐阜駅より車で約10分
(セブンイレブン岐阜東島2丁目店すぐ南側)
駐車場
有(30台程度)
診療時間日祝
9:00~12:00
15:00~18:00

休診日:木曜午後 土曜午後 日曜祝日
※受付時間はいずれも終了30分前まで
リハビリ:8:50~12:30 14:50~18:30
(※土曜リハビリ:8:50~11:50)