- 2025年12月2日
- 2025年12月5日
AI医者は電気湿布の夢をみるか?
今や、猫も杓子もAI。

生成AIが作った音楽がBGMな、生成AIによる動画をみつつ
AIが書いた文章のチェックを、AIにお願いしてたり。

かつて我々が思い描いた「素敵な未来」がこれだったかどうかはさておき。
今、実際の我々の未来像を決定すべく、エラい人たちが
盛んに議論を進めています。

その一つが「医療の在り方」
医療の在り方は、とりもなおさず「国民の健康の在り方」に違いない
これは誰がどう考えても自明のことなのですが
どうも、我々医療の現場にいる者からは
これを軽視されているように思えてしまいます…

まるで医者がやることは無駄ばかりのお金儲けだと言わんばかりの世論誘導。
「医療の非営利原則」というのがあります。
我々保険診療に携わる者は、きわめて真面目にこれを守っておるのですが
どうも勘違いさせるようなマスコミの誘導があるようで…

そんな折、OTC類似薬(薬局 “On the corner” で買えるお薬)の保険外しが
まことしやかに囁かれています。
湿布や風邪薬、痛み止めなどの薬剤を、医師の処方ナシで買えるようにする、と。

ん?
どんな症候(痛み、だるさ、咳、しびれ等々…)にも
隠れた大病があり得るわけで、そこは医師とよく相談しなくていいの?
と、不思議に思うわけですが。
そうか!狙いはそこか。

おそらく、すぐさま外資による「AI医師」がネット上でDL可能になり
面倒な受診を省いて、薬は自分で買え、と…
導入されるソフトの開発者(会社)や導入にかかるアレコレを手配する団体への
キックバックが云々という話はしませんが

そんなことで我々国民の健康~ひいては幸せな毎日~が守れるとは
到底思えません。
国とは何か、それはインフラとイコールだと思います。
なかでも治安と教育、健康は、絶対に妥協してはならないインフラだと
僕は思います。
まもなく、おびただしい数の「AI診断」が世界中を席捲することでしょう。
一部の者たちは「医師不要論」を大々的に掲げるでしょう。
でも、現場の医師たちはちゃんと知ってます。
AIには見抜けない病があり、AIでは癒せない「人の心」というものがあることを。

さて、逆風ふきあれる未来に向けて
“強力わかもと” でも飲んでテンション上げますか!
